数分のウォーキングでも意外な効果

数分のウォーキングでも意外な効果

今からでもはじめられる人生を変える生活習慣

「明日はちゃんと運動しよう」の「明日」がこない。わかってはいるけれど、なかなかはじまらないちゃんとした運動。はじめることのない「ちゃんとした運動」より、じつは、たいせつなのはちょっとした運動だった。

ほんのちょっとした運動は効果があるのか!?

ちょっとした運動の効果について、つぎのような報告があります。

ちょっとした運動の効果について

☑通勤時の歩数が多いほどBMI(肥満度)が低い

☑通勤時歩行時間が20分以上の人は20分未満の人と比較して高血圧症の発生率が低い

☑通勤時において車使用の人は、そうでない人に比べて生活習慣病になるリスクが2.35倍高い

なにげない日常の歩行であっても、健康に影響していることがわかります。
また、ほんの2、3分だけ歩くといったことにも、健康効果が期待できます。

歩く時間を1日に数分増やすだけでも、生活習慣病のリスクを下げることができます。数分単位の断続的な軽い運動でも、無駄だと思わずに実践することが推奨されています。

運動するときは、安全のためにつぎのことに注意しましょう

☑カラダを動かす時間はすこしずつ増やす

☑とつぜんの激しい運動は避ける

☑体調がわるいときは無理をしない

☑必要に応じて医師などの専門家に相談をする

毎日10kcalのカロリーオーバーはカラダに影響するか!?

ほんのすこしの食習慣の改善は、どれくらいの影響があるでしょうか。

たとえば、毎日わずか10kcal(消費カロリーより)多く摂取すると、12ヶ月で3,650kcalオーバーです。これが10年つづけば体重はおよそ5kg増加することになります(※体脂肪1kgが燃焼するカロリーを7,200kcalとして算定)。

10kcalというと、だいたいケチャップ10g、卵0.1個、お蕎麦3本です。運動にすれば、およそ5分のウォーキングに相当します。

ほんの少し食べる量を減らす、食べる食材に気をつかってみるといった日常のささいな習慣の改善にも、価値があるといえそうです。

食事習慣の改善ポイント

食事習慣の改善には、つぎのポイントがあります。

食事に関する習慣の改善ポイント

①塩分をひかえる

②飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する

③野菜を積極的に摂る

④アルコールの摂取は適量におさえる

①塩分をひかえる

食塩の摂取量がおおいと、高血圧や胃がんのリスクが高まるといわれています。日本人は、平均でおよそ10gの塩分を摂っているといわれていますが、塩分の摂取は6g未満が推奨されています。

②飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する

飽和脂肪酸は、高LDLコレステロール血症のおもなリスク要因の1つで、心筋梗塞など循環器疾患の危険因子でもあります。総摂取カロリーの7%を上限として摂取することが推奨されています。

③野菜を積極的に摂る

食物繊維の摂取量は、生活習慣病リスクを下げることに関係しています。成人では男性21g/日以上、女性18g/日以上の食物繊維摂取が推奨されています。また、野菜としては、350g/日の摂取が推奨されています。

④アルコールの摂取は適量におさえる

『健康日本21』には、「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20g程度である」と書かれています。純アルコール20gは、およそ「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チューハイ(7%)350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。

できそうなこと1つからはじめてみよう

10kcalの食事や数分の歩行が、健康や体型に影響していることを見てきました。

すでに習慣化されている生活を大きく変えることは、思いのほかむずかしいものです。心機一転ですべてを改善しようとせず、なにかできること1つからはじめてみるのもいいのではないでしょうか。

1gの減塩、1分長く歩く、1分の体操、1口の野菜、そういったことからつづけてみるのもいいかもしれません。

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