えごまの成分や特徴

えごまは、シソ科の植物です。

日本では、縄文時代から食べられてきたともいわれています。

葉や子実が食用とされるほか、
油紙、雨傘、提灯などに塗る油としても用いられます。

ある地域では、虫さされや漆(うるし)かぶれなどに対して、
えごまをすりつぶしたものを塗る風習があったりするようです。

えごまの子実を絞って搾油したものの
60〜70%がαリノレン酸というオメガ3脂肪酸です。

現代の食生活に不足しがちといわれる
オメガ3脂肪酸がとても豊富にふくまれているといえます。

えごま子実の栄養素としては、たんぱく質25%、脂質40%、炭水化物25%のほか水分などがふくまれています。

実際には、えごまの子実を大量(主食のよう)に食べることはないと思いますので、
関係ないのかもしれませんが、栄養素のバランスとしてとてもよい食べ物であるといえるでしょう。

子実と葉は、共通してふくまれるポリフェノール類は、
抗酸化力があって老化や生活習慣病の予防につながります。

αリノレン酸を摂取すると・・・

えごまの子実からとれるえごま油におおくふくまれるαリノレン酸は、
Cameronらによって乳癌や大腸癌の抑制に有効であることが報告されています。

ほかにも、脳機能改善、網膜機能の改善や発がん予防効果、免疫、抗炎症、動脈硬化の予防などの報告があります。

α-リノレン酸は人体内では合成できない脂肪酸ですので、食事から摂る必要があります。

そして、αリノレン酸を多くふくむ油はえごま油、アマニ油、
そのほか魚にふくまれる脂質で、ごくかぎられた食材からしか摂ることができません。

オメガ3脂肪酸は、日常生活で不足しがちですが、その他の脂肪酸とのバランスをとることが重要です。

不足すると、炎症がおこりやすくなったり、細胞膜がかたくなったりしてしまいます。

日常の習慣として、オメガ3脂肪酸の摂取バランスを意識してみるといいでしょう。